働き方"デザイン"研究所

せっかく働くのだから楽しくしたいよね。という考えのもと、知っておくべき情報を発信します。

今日はお休みなんですよ!――そのお休み、休日と休暇のどちらですか?

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こんにちは、HRコンサルタントのknotです。

皆さん、仕事が休みの日はどのように過ごされていますか?

疲れた体をリフレッシュするために家でのんびり過ごす方もいれば、

キャリアアップの為に勉強に取り組んだり、各々好きなように過ごしているかと思います。

そんな休みの日ですが、休日と休暇や休業といった呼び名が変わったりしますよね。

この呼び方の違い、実は理由があります。

就職活動や転職活動の際に、様々な会社の求人広告を見ていると、

年間休日120日!
福利厚生欄に年末年始休暇やアニバーサリー休暇制度!

なんて書いてある会社もありますよね。

この年間休日に年末年始やアニバーサリー休暇って含まれるのかな? と疑問を抱く方もいらっしゃると思います。

今回は、混同してしまいやすい、しかし明確な違いがある休日と休暇について解説いたします。

  
  

  
  

休日とは

「休日」は、働く義務のない日のことを言います。

働く側としては「働く義務のない日」ですので、当たり前に休むことになりますし、
会社側としては「働く必要のない日」ですので、原則的に働かせることはできません。

会社がどの日を休日にするのかは自由に決めることができますが、
1カ月間ずっと休日とせずに働きすぎると、過重な労働となり健康に悪影響を及ぼしてしまいます。 ですので労働基準法により休日の与え方について、   

第35条(休日)
1.使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
2.前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。

  
上記のようにルールを決めているんですね。
基本的には、1週間に1回は休ませることを会社としての義務となっていますし、
1カ月の中でまったく休みを与えないのは法律違反となるわけです。

一方で、法律では1週間に1回以上の休日が求められているだけですので、
飲食業やサービス業によくあるのですが、
「シフト変更するから、明日休んでもらっていい?」
と休日に指定する日の前日に指定することについては問題はありません。

ただし働く側からすれば、立てていた予定が崩れてしまうとモチベーションも下りますので、
一方的な命令にならないように配慮することは大切です。

  
  

休暇とは

それでは「休暇」とはなんでしょうか?

「休日」が働く義務のない日とすると、

もともと働く必要のある日について、
働く人の申し出によって働く「義務」を免除してもらえる日

とされており、根本的な部分が休日と異なることになります。

この休暇については、

  • 年次有給休暇

  • 夏季休暇

  • アニバーサリー休暇

など様々な事由の休暇が導入されている会社も多くあります。

年次有給休暇については法律で定まっている制度ですが、
その他の独自の休暇制度を設けることで、他の会社にはないアピールをすることができます。

世の中には失恋休暇という休暇制度もあるくらい柔軟に定めることができますので、
失恋で休める会社ってどんな会社なんだろう?って数ある求人広告でも目が止まるかと思います。
また、働いている人にとっては、休暇を上手く利用してもらうことでモチベーションの向上や、
自分自身のキャリアアップが期待できますので、会社としても企業体質の強化が図れる良い制度かと考えられます。

  
  

混同した場合の注意点

さて、この「休日」と「休暇」の違いは、もともと労働する義務があるのか、ないのか、という点でしたが、気を付けなければならない理由があります。

休日に働いた場合は、割増賃金が発生するんですね。

夏季休暇や年末年始休暇を定めている会社は非常に多くある一方で、

名称こそ休暇ですが、会社全体で休む場合、その日を休暇ではなく実態としては休日となっている可能性が非常に高いのです。

休日とするのか、休暇とするのかは、就業規則の定め方によって変わりますので、 どのように規定されているのか、就業規則を確認してください。

(休日)
夏季休暇として、8月12日から8月15日を休暇日とする。

この場合は夏季休暇の名称であっても、その日に働くと当然休日出勤になりますので、割増賃金の支払いが必要となります。

(夏季休暇)
7月から9月までの間で、夏季休暇として3日間の休暇を与える。

このように休暇としていつ休むのか、働く側に選べる権利がある場合は、働かなければならない日に働くだけですので、休日出勤時のような割増賃金は必要ないのです。

皆さんも休日と休暇の内容について、一度確認してみてはいかがでしょうか。